酒精ワニス

天然樹脂(セラックが主であるが)をアルコールを主成分とした,主溶剤に溶解したもので,油ワニスの揮発酸化重合乾燥と違い,単に揮発乾燥により造膜するものである。セラックニスは,天然の昆虫の分泌部をアルコールに溶解したもので,漂白したセラックを用いた白ラックニスが主であるが,塗膜は速乾燥性であるが,耐水性が不良のため最近では,油性ペイント塗装などの木部の節止めやに止め, しみ止め等の下塗り に用いられで品質が規定されている。


塗料の種類とその分類

建築の専門工事業の中で複雑で最も施工管理がしにくいもののlっとして塗装工事があげられる。

その理由は種々あげられるが,中でも,その用途が多角化しているがゆえに開発されている塗料の種類が多いことである。

この種類の多いものを分類して整理しようとしても,専門的にも困難な面があり表2-2に示されるごとく各種の分類の仕方がある。

この分類の中で,建築用塗料として,建築学会および各官公庁等を中心に用いられるものは,塗膜を形成する主要素である展色材の種類で分類するものが多く表2-3の分類の方法が理解しやすい。

塗料の種類は多く,その分類の方法も多いことは先に述べたが,その種類を多くしているのは展色材となる油脂や合成樹指の種類が多いために生じているもので,塗料名もほとんどが,その展色材の種類を頭につけたものである。その他の塗料の分類の仕方は,性能,性質,乾燥の仕方,仕上がり,機能などを取り出して分類している。

また,金属,コンクリート等に用いられる,下地別における,必ず必要な塗料ではさび止め塗料,各種シーラーなどがあげられ,主に,金属中でも鉄部に用いられるさび止め塗料は,そのさび止め効果を発揮するさび止め顔料の種類によって分類されており,無機質系下地用のシーラーはその樹脂の特性によって,また,木部用は主に,下地用としての用途別に分類されている。


塗膜として残る成分

塗膜として残る成分を一般に塗膜要素といい,この塗膜要素は,塗膜主要素,副要素とを総称して展色材(ビヒクル)という成分と顔料とに分類される。

塗膜主要素

塗膜主要素は塗膜形成主要素ともいい,塗膜を形成する結合材であり,塗膜の性能を決定づけるもので,一般に油類とか合成樹脂類によって代表される。塗料の基本的な分類は,この主要素である油類や合成樹脂類の種類によってつくられる。

油    類

塗料に用いられる油類は植物油で,空気中の酸素と反応し乾燥する性質をもっ乾性油が用いられる。

油を単独で加工したのがボイル油で,これに顔料を加えたのが油性ペイントや油性調合ペイントといわれるものである。

油に天然,加工そして合成樹脂を加えて加熱などで反応させたものが一般にいわれる油性ワニスで,これに顔料を加えたものが油性エナメルとなる。一方,油と他の成分とを反応させ合成樹脂を重合させたものの代表が,建築用塗料の代表となっているアルキド樹脂であり,この樹脂を用いて,油の量が多い樹脂が一般に合成樹脂調合ペイントとなり,油と他成分とがほぼ同量の樹脂を用いたものが,フタル酸樹脂エナメルといわれるものである。


劣化程度の判定

鉄面に塗装された塗膜の劣化について塗膜自体の劣化と保護機能の低下による素地である鉄面の腐植の両面を中心に判定しなくてはいけません。塗膜の劣化の程度を示すデグリーと補修が必要かどうかを判定して作業に入ります。劣化現象の種類によってその重要性が異なり、保護機能の低下や鉄面の腐植を生じている劣化現象など色々と対応しなくてはいけない。錆の発生も塗装工事に入る前にチェックが必要です。


プライマー

外壁塗装において、プライマー選びは大切です。

外装材においては通常、工場で焼付け塗装された材料が使われています。そのため、塗り替えの場合、既存の表面仕上げ材を調べた上で適切なプライマーを選択し、密着性を保つことが欠かせません。下地と中塗り塗料の両方に確実に付着するだけでなく、下地の膨張や収縮にも対応できる付着性があることが必要です。

塗料用のプライマーは、代表的なものにエポキシ樹脂プライマーと塩化ビニル樹脂プライマーがあります。どちらでも良いというわけではなく、上塗り塗料との適合性を重視し、塗料メーカーが推奨する塗装仕様に即したものを使いましょう。

金属の表面が平らでなめらかな場合は、塗膜の付着性が大きく低下するため、表面性を改質する必要があります。中でも亜鉛メッキ鋼板の場合は、亜鉛と油変性系の塗料が反応により、塗膜がはがれてしまうことも。

このような現象を避けるためには、金属の表面を改質して付着性を高める働きのあるエッチングプライマーを使うのがおすすめです。このプライマーにはリン酸等が含まれており、リン酸によって金属の表面を粗くしつつ、バインダーとなる物質を生成して付着性を高める効果があります。

エッチングプライマーには、アルミニウムや亜鉛メッキ製品を比較的短時間で仕上げる時に使う1種と、大型構造物等のケレンを行った後に使う2種があります。


金属系塗装仕様例

前項で紹介した外壁塗装の金属系塗料のうち、加熱硬化塗料であるアミノアルキド樹脂塗料は屋外で使用すると黄変するため、あまり使われません。アクリル樹脂アクリル樹脂焼付塗料は、工場塗装のサイディングパネルや雨戸等の仕上塗装をする時に使われることが多いです。

金属面を塗装する場合、長期的な美観を守ることを考慮しなくてはいけません。そのため、上塗り塗料を選ぶ際は耐候性に優れたものを選択することが最重要です。また、塗料が金属面に金属面に密着することや、錆の発生を防ぐという目的もあるため、耐候性の高い塗料を選ぶだけではなく、下地処理と下塗り塗料の選択も慎重に行う必要があります。つまり、下地処理と下塗り、中・上塗り塗料の組み合わせが適切であることが大切であり、耐侯性の高さだけで塗料を選んではいけないということです。

塗り替えサイクルに合った塗装仕様にすることも大切です。数年といった短いサイクルで塗り替えるとしたら、高性能な塗料を選ぶことはあまり経済的とはいえません。しかし、10年サイクルであれば退色や多少の錆が発生したとしても、次の塗り替えまで基材が傷まずに耐えられる高性能な塗料を使うことが必須です。その際、高性能な塗料を使用するだけではなく、適切なケレンや防錆を考えることも大切です。